花迷宮放浪記 - Diary - 1998年09月

9月1日

酒によって記憶がとぶ、ということを初めて体験した。
ついでに理性もとんでたらしく、暴言を吐いたようだ。
いかんいかん。反省せねば。
自分の酒への強さを過信するのは良くないですね。

【8/30 読書記録:シャーロック・ホームズの最後の挨拶】

9月2日

君は理想が高すぎるんじゃないか?
そう言われることは、多い方だと思います。
否定できない、ですね。うん。高いです。
でも私の理想はつねに、恋をしたい相手」であると同時に
「自分がいつかなりたい姿」だから。
これって捻じ曲がったナルシシズムかもしれないな。
でもひとに要求するぶんだけ自分にも要求して、
そうやってバランスを取っているわけだ。
まあ、案外こんな女が「蓼食う虫」な選択をするのかもしれないけど。

【9/1 読書記録:紅茶王子1〜4/Wedding Dress(けっこんぴあ)】

9月3日

変な夢を見た。
何故か実家にいる(でも部屋の様子は寮の部屋)。
そして弟が死んでしまう。どうやら毒殺されたらしい。
んでわたしは警察に電話するが最初取り合ってもらえない。
まあなんとか来てもらえることになって、はたと部屋の汚さに気付く。
姉と一緒に大急ぎでお片付け。
弟はどうも死んだふりをしていたらしい。

……なんなんだ?

【9/3 読書記録:HUNTER×HUNTER2/異国館ダンディ5】

9月6日

活字という表現方法に私はどうも固執している気がする。
絵を描くことも好きだけど、何かを「伝える」のはやっぱり文字がいい。
それも活字になった無個性の文字を使うことに、こだわる。
活字はすごく限られた表現方法しかなくて、
でもそれだけに一番自由だと思う。
そこでつたえられる、音も色も形も動きも、絶対のものがないから。
読む人にイメージを喚起する媒体でしか、文字はないから。
絶対の美しいものを表現可能なただ一つの方法。

その世界に、だから私は挑みつづけるのだと、思う。

9月7日

念願の本屋でバイト、が決まりました。
嬉しいなあ。水曜日から入る予定。

9月8日

花束のプレゼント、というのが妙にわたしのツボだったりします。
あげるのでももらうのでも、「花を贈る」のはなにか特別。
花束って、ドライフラワーにでもしない限り、もって数日。
飾る以外に、用途なんてないし。
だから花を贈ることは、「花をもらうというシチュエーションをあげる」こと。
記念とかロマンとかなんだよね。結局。
そういう、「気分の問題にお金かける」贅沢、っていうのが楽しい。
プレゼントのラッピングに凝りまくるとか、シーリングワックスで遊ぶとか。
こういう次元に「私の好きなこと」は集中するようですな。

いま特に好きなのは、色を揃えたブーケ。ブルー系とかピンク系とかでまとめた奴。
ちいさめの花束の時とか、可愛くまとまっていいのさ。
夢は白と緑だけの花束をもらうことなんだけど……それってブライダルブーケじゃんって?

9月10日

ママチャリってなんでこう迫害されてるんだろう?
私ママチャリ推進派なんですが。だっていいじゃん。使いやすいぞ?
かごと荷台で荷物は運びやすいし。重心が後ろだからかご重くてもよろけないし。
腕突っ張らなくてもいいから片手運転でもバランス取りやすいし。
チャリ止めの安定性もよろしい。いいことづくめじゃん。
坂道上がるのがやや辛い、というのがネックかもしれないが……。
ママチャリに乗ろうよーみんな!(そしてチャリの将棋倒しの危険性低くして…)

(ちなみにわたしのいうママチャリというのは、
「曲がったハンドル・かご&荷台付き・持ち上げ式の自転車止め」ということなのです。)

【9/9 読書記録:碧きエーゲの恩寵/緋の稜線3〜5/ギャラリーフェイク 13】

9月11日

献血で青あざになっていた腕がバレーボールでまだらになった。
……のが、昨日の話。
今日は全面的に赤黒くなった。痛くないんだけどきもちわるいな。

【9/9 読書記録:緋の稜線1〜3、(文庫の)6】

9月13日

本日のニュース……赤尾武俊発見(笑)。やはりマジシャンになっていたか。
昨日のニュース……「姑獲鳥の夏」文庫化。あれはまだいいが、
次からどうなるんだ……ほんとに一冊で出すのか?

今ちょっと考えてること。骨髄バンク。
漠然と「いつかは」と思ってたんだけど、先日献血に行ったときに
案内を見つけて、具体的なことが判って、そろそろ行くかなぁと。
やっぱり学生時代のほうが時間の融通もきくし、身体も元気だし。
もし私が人をひとり助けられるんなら、こんないいことはないと思うから。

ドナーカードはもう持ってる。
脳死になった時点で使えるものは持っていってもらう。
もし私が明日死んだとしても、それだけで、
私は無駄には生きなかったと思ってもらえるだろうから。
死んでしまったら私には要らなくなるものだから、欲しい人にあげる。
それだけのことだと思うんだ。

【9/12 読書記録:HUNTERA×HUNTER 1】

9月16日

きのうは幸せな一日だった……。
銀座でミュシャ展を見て、カレンダーと画集を買って。
ミュシャのデッサンを見られたのは勉強になりました。
調子に乗ってこれ描いてしまったくらい。
そしてそのあと、紅茶専門店「マリアージュ フレール」でランチ。
食事も勿論良かったけど、なんてったって紅茶よ! 「アールグレイ・インペリアル」!
美味でした。もー堪能。
そしてウェイター氏の白のスーツが個人的に気に入った(笑)。

9月17日

最近どうも自分が「らしくない」気がする。
私こんなに気を使う人間だっけ?
人を気遣うことが悪いわけないけど、遣いすぎて八方美人になるのは、
したくないことのひとつだ。
「嘘の私」をたくさんの人に好いてもらうより、「そのままの私」を
少数の人でもいいから気に入ってもらうほうが嬉しい。
そう思ってたはずなのになー。反省。

【9/16 読書記録:NATURAL 1〜4 / バスカヴィル家の犬】

9月18日

まともな大学生像ってなんなんだろう。
せっかく苦労して入って、しかも金払って授業受けてんだから、
「授業に出る」ことが普通で「自主休講する」のは良くないこと、
っていう意識くらいはあって当然、というのが私の意見。
だから、サボる友人がいたら怒るし。出席取らなくてもできるだけ行くようにしてるし。
でもどちらかというと自分が珍しい部類なのも判る。
高校みたいに、成績に直結した「その先」がないから、
興味ない講義を真面目に受けるのも馬鹿らしいっていう論理もありとは思う。
まあね、結局休めば休むぶんだけ自分につけがまわってくるだけなんだから、
本人の勝手と言ってしまえばそれまで。

だから腹が立つのは、試験前だけ人のノートをあてにしまくる輩。
お互いに補い合うならまだいい。でも一方的に借りっぱなしの人もいるよね。
人ががんばって出席して真面目に取ったノートを使って単位をキープ。
って、なんかずるくない? 私は好きじゃないぞ。
あと代返も。するの嫌いだ。ずるいことしてるのは休んでる人なのに、
罪悪感とかリスクがあるのが代返する方って構図がいや。

したいように行動すればいいけどさ。大人だもの。
でも他人巻き込むなよっての。リスク背負う覚悟くらいしてサボれ。

……って、半分くらい自戒の言葉なんですけどね(笑)。

【9/17 読書記録:NATURAL 4・5 / 緋の稜線 16〜20/エデンへおいで 2】

9月20日

京極夏彦の新刊、出ましたね〜。「塗仏の宴 宴の始末」。
さんざん締め切り破りまくってやっと登場。
実は18に出ないという情報すらあったのであまり期待してなかったんですが。
本屋に山積みになっててなんか感動(笑)。
しかしまだ買ってはおりません。大学に売ってればそっちのほうが安いんだもん。

この本に関しては「宴の支度」の頃から締め切り破り続出でファンをはらはらさせてたけど、
よく考えたらあの中身と分厚さなんだから1年くらい待たせても当然だよなあ。
最初っから締めきり長めに設定しとけば、振り回されずにすむというに。ああなんか腹たつな。
ちなみにブックバーンでは今日の時点で「近日再入荷」になってたりする(笑)。

【9/19 読書記録:グラン・ローヴァ物語 3/紅茶の本とカクテルの本(名前判らん……)】

9月23日

お彼岸ですな。おはぎ食べたいよー。
よし、夕方安くなった頃合いに買いに行くべし。

話ふっとびますが。「全能ガイア」って車のCMがあるでしょう。
ギリシア神話好きな私はついつい気になってしまうんですが……
しかしあの設定無視ぶりはある意味凄い。
だいたいなんでガイアが「全能」なんだよおい。
ギリシア神話に全能の神なぞそもそもおらんと思うんだが、それでも敢えて言うなら
全能を冠されるのはゼウスでしょうに。
それに、ゼウスの周りにどーやってああいう和やかな一家が存在し得るというのだ?(笑)
女の子のほうは特定できないけど、息子ふたりってアポロンとヘルメスのはず。
どっちも正妻(ヘラ)の息子じゃないじゃん……
(ちゅーか正妻の子供のほうが少ないんだよねこのひとたち)
しかもさらに! アポロンとヘルメスの年齢差もどう考えても逆だ!
アポロンはあくまでにーちゃんなんだー!(このへん私情かも)

【9/22 読書記録:塗仏の宴 宴の支度】

9月24日

図書館から借りた本のせいで、お手製カクテルをやってみたくてうずうずしてる私。
もともとカクテルは好き。ワインもそうだけど、「ムードのお酒」って感じがいい。
見た目も綺麗だし、バリエーション豊かで楽しめて。
いろんなカクテルを飲んでみるのって、なんだかいかにも「お酒を楽しんでる」
という格好良さがある気がする。

調べたら結構材料なんかは重なるものが多いし、お酒だけ各種揃えておいて
機会があったら自分で作ってみるかなあ……。
はっ、シェーカー持ってないじゃん自分!(なくても出来るんだが……)

【9/23 読書記録:飛行少年 2/紅茶王子 4】

9月25日

とうとうフォトショップに手を出してしまいました。
出来はいまいちだけど、お、面白いこれ……(笑)。
広い面がさくっとむらなく塗れるのが楽しいですね。
慣れてないこともあってかなり時間はかかるから、
手間としては直接塗るのと大差ないだろうけど。
せっかくページ公開するものだから、CG加工のイラストものっけてみたいですし。
もちろんインクとペンと筆で描くのもやめないけど、新境地(大袈裟)にも
チャレンジしたいはたちの文月なのでした。

【9/24 読書記録:ハイヒールCOP 3/ロードス島戦記(コミック)】

9月30日

負の感情って、人に見せるのにものすごく抵抗がある。
それは、あんまり一般的なことじゃないのかな? と、大学来てやっと思った。
落ち込んでるとか悩んでるとか、そういう事も見せるのが友達づきあいかな?
良く判らない。
嫌なこと悲しいこと、そういうのは全部自分の中で片づけてしまうやり方で、
私はずっと来たような気がする。
ことばを選ばなくてもいい人間になりたかったし。

だけど皆がみんな、自分みたいに鈍感じゃないから困ってしまう。
言いたいことが言えなくなっていく。
この場合、問題があるのはむしろ私なんだろう。
ああでも、ストレス溜まる……。

花迷路
Akiary v.0.51