花迷宮放浪記 - Diary - 2000年04月

4月1日

桜が咲いたので、なんだかしあわせ。

今日は夜桜の下を自転車で走りました。
個人的には晴れた日の昼下がりの桜が青空に生えて好みなんですが……
近づいて初めてその薄紅色にどきりとする、夜の桜の色気も素敵だな、と。
残念なのはこの地の桜は若すぎて、鬼が棲んでいそうもないんですね(笑)

週末には、お花見に行けるといいなあ。

4月9日

宣言どおりお花見をしてきました。
神社の広い石段に、おおいかぶさるように咲いてる桜の古木が素敵でした。
散りどきもきっと、とても綺麗でしょう。
風が吹いたら花弁が雨のように頭上に降って。

ところでその神社で、ちょうど結納式の最中でした。
最初結婚式かと思ったけれど、質素だしスーツと振袖の組合せが変だなと思っていたら、結納だった模様。
神前で結納、というイメージは正直なかったけれど、良く考えてみればこちらが本式なんでしょうね。
しかし、見事にいいお日和でした。ちょっと羨ましい……かな。

【4/8 読書記録:百器徒然袋――雨】

4月10日

今朝は地震で起こされてしまった……。
TVを見ると震度4、しかも茨城南部あたりが中心だったようです。
ぐらぐらっときたときに飛び起きて、そのまま布団の上で息を潜めてました。
幸いなことに何も被害はなかったけど……ほんと怖かった。
震度4っていうと、95年の震災の時の広島の震度とたしか同じ数字。
どうしても記憶が甦ってしまいます。
今回は震度4が最大だったみたいで、ほっとしてますが……。
関東暮らし4年目になるけど、地震にだけは慣れられない。
あんな地震、もう起きないで欲しいものです。

【4/9 読書記録:霧迷宮】

4月12日

最近ぽかぽかと暖かくて、春物スーツが気持ちいい。
明るいグレイのスーツに淡いピンクのブラウスを合わせて歩くと、気分も明るくなる感じです。
実はスーツって、結構好きなんだよね。
デザインのいいスーツって、すごくスタイル良く見せてくれると思うし。
それに、スーツって姿勢悪いとみっともなくなる服。
だから逆に、スーツ着てると背筋がぴんと伸びて、しゃきっと歩きたくなる。
そうやって顔をあげて歩けば、春が来た世界は綺麗だよ。

【4/11 読書記録:こどもの体温】

4月13日

必要単位とは別に授業を取りたい、なんて言うと、物珍しい顔をされることもあります。
へーえ真面目なんだね勉強好きなんだねって。目を円くして。
ええそうなんですよって、笑って答えてるけど。
だって当たり前じゃない。大学って勉強しに来るところでしょう。

もちろん、判ってます。いろんな人がいること。
なにかになるため、資格を取るため、友達づくり、サークル活動、社会にまだ出たくないから。
大学に来る理由は人それぞれいろいろある。
それはそれでいいと、思ってます。
でもね。大学に来た以上、その人は勉強をしにも来てるはずなのよ。
大学の存在する、一番最初の意味は、学び舎としてなのだから。
大学にいないと、大学生のうちでないと出来ない勉強はたくさんある。
たとえそのなかみがこの先役に立たないものであっても、そんなこと構わない。
もっともっと、世界を知りたい。だから今年も、私は大学に通うでしょう。

【4/12 読書記録:石迷宮/幻迷宮/愛していると言ってくれ。】

4月14日

今日も就職活動。これでふたつ目の最終面接。
今日はとっても近場だったので、スーツ姿で自転車こいで行きました(笑)
そういえば、つくばセンターの方面まで自転車で行ったのは久しぶりのような気が。
最近用事といえば東京行きばっかりで、バスに乗るほうが多いからなぁ。
つくばの歩行者自転車専用道・ペデストリアン(通称ペデ)は、
ずうっと桜が並んでてこの時期走るのには最高のところなんですが。
さすがにもう葉っぱのほうが多くて、ちょっともったいなかったな。
でも道には花弁の絨毯ができてるし、桜吹雪の中を走り抜ける気分も、なかなか素敵。
行きの道ではタンポポや菜の花にも出会ったし、ほんとうに自転車にはいい季節です。
惜しむらくは花屋でスイートピー買って帰るつもりで忘れてたこと、かな。

【4/13 読書記録:異成人交差点】

4月16日

一人暮しはじめて以来の習慣がひとつあります。
それは、部屋の掛時計と目覚まし時計を、10分くらい早めておくこと。
(電化製品と腕時計はなぜか時報どおりなんですが)
ふと時間が知りたいとき、あるいは寝起きに見る時計が掛時計と目覚し時計でしょ。
現実より早い時刻を指してると、判っていても思わず焦る。
「あ、もうこんな時間」ってね。
これが、けっこう便利なんです。早め早めに動くのに。
ちなみにコツは、正確に何分早いか把握しないこと。知ってると逆算しちゃうからね。
あくまでも「だいたい10分早い」程度が、いいのです。
……とか言いつつ結局テレビの時刻表示を見つつ仕度することも、あるんですが(笑)

【4/15 読書記録:楽園の魔女たち ドラゴンズ・ヘッド/晴天なり。】

4月19日

順風満帆な人生だと言われた。何度目だかに。
けど。順風満帆ってなに。挫折ってなに。
人間の、なにを、どこを、どんな風に見ればそういう判断ってできるの。
家庭に「問題」がなくて。
「進学校」から「いい大学」に現役で進んで。
「ドロップアウト」せずに「まともな会社」に入れば、それが挫折のない人生?
表面に見える大変な出来事が、なければ?

私には、判りません。
なにが挫折することなのか。私は挫折を経験しているのか、どうか。
「挫折」をしていないことが、いけないことなのかどうかも。

人間はみんな他人同士だから、絶対的に同じ体験なんか出来ない。
そのひとがなにを思ってどう生きてきたかなんて、そのひと以外にほんとうに知ることなんて出来ない。
ただ想像するだけ。推測するだけ。
似たような体験を持っているのなら、それがすこし容易くなるのかもしれない。
けれどその体験の有無だけで、ひとの心を知ることが出来るかどうかは決まらないはず。

……そう、思いたい。
なによりも私のために。

【4/18 読書記録:仮面の島】

4月24日

春雷到来、ってとこでしょうか。
ゴロゴロぴかぴかどっかんとにぎやかな日でした。
実はけっこう出無精なせいか、外出中に天気が崩れるとあんまり楽しめません。
特に筑波生活なんか、基本が自転車なんだもん。濡れながら走るのは、ちょっときついです。滑るし。
これでまだ家に駆け込んで「降られた―!」って叫べるならいいなぁって思うけど、一人暮らしだからなぁ。
いや、けっこう一人でも言ってますけど……むなしいってば(笑)
なにかをふと思ったときに、それを言える相手がそこに居るのはいいなあと思います。
特に返事を期待するわけでもなく。「あー、光ったねぇ」「うん」これだけでいいの。
一人でいると時々、そういうなんでもない会話に飢えます。
でも、私はここで話せば皆さんが聞いてくれるから、そのぶん幸せね。

【4/23 読書記録:やじきた学園道中記1】

4月27日

小さいころ、図鑑を見るのが趣味でした。
うちには百科辞典と動物とか植物の図鑑と恐竜図鑑といろいろ揃っていて、
それを本棚から取り出しては眺めていたものです。
動物図鑑は写真じゃなくて、細密画みたいなイラストで良かったなぁ。
白馬とか、牛とか、象とか、猫科の動物とか、そういうのが好きだった気がします。
名前は憶えていないから、ただただ動物の「姿」が好きだったんじゃないかなぁ。
恐竜図鑑では、海中の様子を描いた絵がお気に入りでした。テーブルサンゴとか妙に好きだった。
あとは海の中にいるブラキオサウルスがかっこ良くて好きだったなぁ。
百科辞典はいろいろな薔薇の写真があるページが好きだったっけか。
今は図鑑はいとこの家に譲ってしまったらしく、ちょっと残念。

薔薇といえば、ロサ・キネンシスもギガンティアもフェティダもオールドローズだったとは。
(……判らなくていいです、みなさん)

【4/26 読書記録:鳩笛草】

4月29日

洋服って、どうやって選びますか。
これが案外、人それぞれのようです。
私はといえば、もちろん外見の好き嫌いは重要だけど、それだけじゃ決まらない。
自分に似合うかどうか、スタイルをきれいに見せてくれるかどうか。
ここのところを厳しくチェックするようにしています。
主役は私の着てる「服」じゃなくて服を着てる「私」だからね。
その服自体がどんなに可愛くても、それを着てる私が良く見えないんじゃダメ。
体形とか容姿にコンプレックスが結構あるぶん、そういうところにこだわってしまうんでしょうけど。
こういう持論なものだから、みんな同じアレンジしてる女子高生の制服があんまり好きじゃないのです。
だって自分のこと見えてない気がするんだもの。
「自分」を消したいお年頃、なんでしょうけどね。

花迷路
Akiary v.0.51