ソードワールドオンラインセッション 第10回(その1)

2006/9/3-9/5

半年にわたって続けてきたオンラインセッションも、最終回を迎えることとなりました。ここ2回、持ちまわりで担当してきたGMもまる氏に戻って、伏線回収の準備は万端です。
キャラクターは、ルカスとジリィーがとうとうレベル5に到達しました。数々の冒険をこなし、ベルダインでもそれと知られたパーティになりつつある彼らに用意された最後のシナリオは、GMいわく「怪獣大戦争」。
はたして、どんな戦いが待ち受けていますやら……。

さて、まずは登場キャラクターをご紹介。

ルカス=ウィールド (人間/ファイター5レベル、レンジャー1レベル、セージ1レベル)
 黒い笑顔がすっかり板に付いた猪突猛進ファイター。少年のような淡い初恋は露と消え、暗黒神官には同情し、こうして彼はまた一つ大人になっていくわけです。さて、彼は最終回で真実の愛に気付く事が出来るんでしょうか(笑)
知力+12のためならば邪神に身を委ねられると豪語する。そんな危険な18歳。
器用度:16 敏捷度:12 知力: 9 筋力:18 生命力:14 精神力:14
(プレイヤー:桂木忍@【Daybreak】)

ジリィー=ショーウェン (ハーフエルフ/シーフ5レベル、セージ1レベル、ヒーラー3レベル)
 前回、才能には恵まれてるけど、ダイスの才能には恵まれてないと皆に突っ込まれたお色気系ハーフエルフのシーフ。女盗賊同士のキャットファイトを繰り広げ、一つ成長したその姿はルカスの目に留まる事が出来るのか。
なんでルカスなんてキャラに惚れたんだろうと自問自答し始めた20歳。
器用度:21 敏捷度:21 知力:17 筋力:14 生命力:14 精神力:9
(プレイヤー:穂高あきら@【Novelism】)

ビルギット=ロウ (人間/プリースト4レベル、バード3レベル、ファイター1レベル、セージ1レベル)
パーティーのボケ役を一手に担う、ヴェーナー神官にして吟遊詩人。芸人たるもの、いついかなるときも美味しい場面は見逃さない。彼の華麗なる金だらいアタックは、ベルダインで長く語り継がれることでしょう。
セージ技能を習得して共通語の壁を突破したが、そこに至る道のりを思うと涙を禁じえない22歳。
器用度:15 敏捷度:13 知力:9 筋力:11 生命力:15 精神力:16
(プレイヤー:彩根耕二@【道化師の図書館】)

フラム=プファイル (人間/ソーサラー3レベル、セージ3レベル、レンジャー2レベル、シーフ1レベル、ハンター3レベル)
 気付けばレベル3で、使い魔の猫まで出来た一人前の火の玉娘。得意のシーフ技能やレンジャー技能に加え、前回はセージチェックでGMが一番拘ったブロブを看破。余裕が出来た精神力でこれからはソーサラーでも大活躍の予定。
好奇心は猫をも殺すというけれど、本当に好奇心で猫(使い魔)を殺さないかとハラハラさせる20歳。
器用度:14 敏捷度:16 知力:18 筋力:13 生命力:10 精神力:11
(プレイヤー:茅@【茅葺き屋根の家

シリル=フェイ (エルフ/シャーマン4レベル、レンジャー2レベル、シーフ1レベル)
 記録上は5レベルモンスターを1人葬った事になっているエルフの精霊使い。カルロとの息の合ったコンビプレーといい、モンスターへの闇討ちといい、段々とおしろいが様になってきた模様。
前回はダイス目が奮わなかったけど、爆発すると一番怖いダイス目を持つ105歳。
器用度:19 敏捷度:15 知力:17 筋力:8 生命力:11 精神力:17
(プレイヤー:文月夕@【花迷路】)

カルロ (NPC 人間/ファイター4レベル、プリースト2レベル)
 酒が絡む時とバトル時には大活躍なれど、探索中はほとんどまかせっきりなチャ・ザの神官戦士。先を見据えながら魔剣を振り回したりと、実は酒飲みの仮面を被った策士。また、隠れて高アベレージのダイス目を誇るかなりの曲者だったりもする。
それでも、カッコ良い台詞を口にすると皆から突っ込まれたりと、どうも決まりきらない25歳。
器用度:9 敏捷度:9 知力:16 筋力:17 生命力:17 精神力:16
(プレイヤー:まる@【蓬莱探索記】 )

まほうのおの を てにいれた!

前回の冒険でパーティが得た報酬は14,820ガメルでした。ルカスが以前から欲しがっていた魔法の斧の売値は17,000ガメル。最終回にして、とうとう念願の武器に手が届くところまでやってきました。

ルカス 魔法のアックス買ってもいいですか!?

GM いいっすよ(笑)

ルカス わーい\(^o^)/ 前回の報酬から12100借ります!! 貸して下さいみなさん!(ジャンピング土下座)

シリル どうぞどうぞ。

ルカス あ、いつも冷たいしーさんが今日は優しい。

シリル ルカスが強化されるとこっちの生存率が上がりますから。

ジリィー あぁ、お金さえあれば、今こそ「身体で返せ」が言えるのに!

ルカス 体で返してもいいよ(笑)責任とらないけど(爆)

ジリィー なんだ、その真っ黒路線!

ビル ルカスは黒くてなんぼですから仕方なし。

フラム 黒くてなんぼだったんですか(笑)

ルカス じゃあ、借ります〜。所持金12ガメル!!

GM 1日越せないやん(笑)

シリル まあ、生活費は共同財布から出てますから。

ルカス もう、おやつもほとんど食べられません(笑)

ケーキハモウイリマセン……

GM 前回の冒険から一ヶ月。君達は、ゴブリンを倒したり、下水道の掃除をしたり、猫をさがしたりと、何でも屋のように働いてすごしてました。

ルカス 斧を磨きながら過ごした一ヶ月……。ゴブリンを倒すために新しいアックス買ったんじゃなーーーい!!

ビル 歌ってるよね? きっと。(ころころ×3)『13』、『12』、『14』。

GM おお、一ヶ月もあると安定してますね。いつもは後半に疲れが見えるのに。

ビル バードレベルが3にあがりましたから、レパートリーも増えたんですよ。ちなみにセージも1になってます。

シリル ああっ、ビルくん共通語の読み書きが!

フラム これで全員共通語が読み書きできるようになりましたね〜

ルカス おめでとう、ビルくん!!

ジリィー 最初に書いた共通語が「ケーキハ、モウ、要リマセン」とか(笑)

ビル 先にジリーにネタを言われた(涙)

ジリィー はっ、ごめん! お詫びにジリたん、何も知らない状態でビルくんに「ケーキどう?」って差し出したことにする!(笑)

ビル 無言で土下座するよ。

ビルがセージ技能を獲得するに至ったエピソードについては、第9回のリプレイをお読みください。
……どうやら、相当酷い目に遭ったようです。

依頼人は星の王子様

GM 皆さんがそうやって過ごしている、ある日の昼下がり。

GM <金花亭>に二人の長身の青年が現れました。マスターとなにやら話してるようです。

ルカス む。長身の男には冷たいぞ!(笑)

シリル 興味ありません。

フラム 同じく。

ビル ランチに夢中。

ルカス 女性の時とえらい違いだな〜。

ジリィー ちらと見ますよ、もちろん(笑)

GM 話し終わると、二人はつかつかと君達のほうに寄ってきます。

ジリィー 美形?

GM 美形ですね。

ルカス 余計どうでもいいや。

GM 片方は中性的で、もう片方は男っぽい感じです。

ルカス 両方美形?

GM うん。

ルカス 長身で中性的で美形ってほんとムカつくな!(笑)

GM で、その美形二人のうち中性的なほうが、きみたちに向かって話しかけてきます。

ヴァレリア 「私はヴァレリア・ハディスという者だが、君達に用事があるんだ」

ジリィー 視線は誰に向いてるんですか?

ルカス オレ、目を反らそう(笑)

GM うーん。誰だろ。リーダーっぽいのって誰なのかなー。

フラム カルロかルカス?

ジリィー 酒飲みと斧磨きのどちらか?(笑)

シリル メインファイターですかねえ。年齢を考えてカルロ?

GM カルロは酒のんでるし、ルカスは斧磨いてるからなあ。まともそうなシリルかビルあたりかな。

ジリィー 1番まともに相手してくれそうなのはシリルじゃない? ビル、ご飯中だし。

ビル 口の周りに御飯粒ついてるよ。

ルカス でも人間の方がリーダーっぽいかなあ?

ビル リーダーはシリルかと思ってた(笑)

フラム うん、いえる。

シリル え、そうだったんですか?

GM それは話さないと分からないわけで、とりあえず消去法でビルだな。

GM あ、ちなみにヴァレリアの名前を聞いた人は目標値8でセージチェックお願いします。

シリル ……みんなセージとりやがって……。(いじいじ)

ビルがセージ技能1レベルを取ったので、セージがないPCはシリルだけになってしまいました。
この判定に成功したのはルカス、ジリィー、フラムの3名。

ビル こいつ、セージとっても何の役にもたたねぇ(←出目4だった)

ルカス じーさん、美形には詳しいなあ(笑)

GM 8以上の人はヴァレリアさんが「星の王子様」とよばれる、この国の王子様だと分かります。

シリル あー、女装仲間(笑)

ルカス そいつらホモだぜ(ぼそっ)

ジリィー 案じていたことを言うなーーー!!

ルカス 冗談だよ。WaTくらいの仲のよさだよ。

ジリィー あ、それ、萌え。

ルカス 萌えなのか(笑)

GM まあ、ヴァレリアさんが女装してコイツと歩いてたってのは、ワールドガイドにも載ってる公式設定だからねえ。

ヴァレリア=ハディスは当年19歳になる、ベルダインの王子様です。あだ名は「星の王子様」とか「ベルダインの美形王子」。ちなみに同伴してきた男性は王子の親友で騎士団の旗騎士、アクセルロッド=スペングラー。
ヴァレリアの少年時代、女装してアクセルロッドと恋人同士を装い、お忍びで街歩きをしていたというエピソードがワールドガイドに載っていますね。

ヴァレリア 「至急、王宮に来てもらいたいのだが」

シリル 「王宮へ? 失礼ですが、どのようなご用件でしょうか」 ビル君がご飯中なので、かわりに返事しときます。

ヴァレリア 「国に関することなので、ここでは話したくない内容なんだ。悪いけど、何も聞かずについてきてくれないかな」

ルカス 王子様自ら来るなんて、なんか怖いよなー。

ジリィー 怖い怖い(笑)

シリル いかにもヤバイ橋ですよね。

GM そりゃあ、ラストシナリオですから。

シリル でもここでゴメンナサイするのも怖いですよね。

ルカス 確かに(笑)

ビル 「行ってみたいねぇ、王宮。綺麗だよーきっと」

フラム ごはんとお酒が出るなら行く人がきっと約二名。

ルカス 最近肉に飢えてるから、肉が出るならオレも行く(笑)

シリル 「わかりました。ちょうど全員揃っておりますので、すぐに参ります」

ヴァレリア 「では、一緒に行こうか」

シリル というわけで、行きますか皆さん。気分はドナドナですが。

ルカス あーるーはれたーひーるーさがりー♪

フラム いーちーばーへつづーくみちー♪

ルカス 「めっくんにお別れ言ってくればよかったな……」

ジリィー 「なんでお別れを言う必要があるのよ」

フラム 「そんな二度と会えないみたいに!」

ルカス だってすごい不安なんだもん!

シリル いやなフラグ立てないでくださいよ、ルカス。

ルカス 大丈夫、フラグ立てそこなった(笑)

さらにえらいひと登場

GM で、王宮につきました。

ビル 「でかーい」

GM そのまま、謁見の間まで通されます。

ルカス ……! ヤダヤダはいりたくなーい!

ビル 「すごーい」 ときょろきょろしてる。

GM 王様とおぼしき偉い人の横に、なにやら見慣れた人がいますね。

シリル 見慣れた人?

GM タナトス三世です。

シリル ……古代遺跡に行けと。(ため息)

ルカス 隣にめっくんとかは?

GM さすがにいません。

ルカス ちぇっ。

ジリィー ルカス、めっくん好きすぎ(笑)

ルカス うん、めっくん大好き。オレを裏切らないし(笑)

シリル ルカスとめっくんとカルロのトリオなんて一緒に歩きたくないな。

GM 「余はブラウン・ハディス。この国の王をしている」と、王様が口を開きます。

王様 「今回は汝らに依頼したいことがある」

ルカス ははー。

王様 「以前に汝らはガルデンの領地に行ったな。その地域に現在、魔神が出現しているようなのだ」

シリル だーれーでーすーか、呼び出したのは。

ルカス めっくん?

フラム めっくんか?

めっくんことメッシ=ガルデン(タナトス三世の息子)と、ガルデン家に伝わる魔剣については、詳しくは第6回のリプレイをお読みください。
このときの冒険で、彼らはガルデン家の領地にある洞窟に潜り、魔神召還装置があるという遺跡の入り口まで行ったのですが、「魔神」にびびって引き返しちゃったのでした。
なお、現在メッシが所有している、ガルデン家に伝わる魔剣が、遺跡への扉の鍵であることがわかっています。

王様 「一体なら偶然かもしれんが、現在までに下級魔神が数体確認されている」

ルカス たくさんはイヤー!

王様 「そこで、汝らに調査を依頼したいのだ」

フラム 依頼されたくなかった……と心の声。

ルカス うう……心理的に断れないよなあ。

王様 「可能であれば、調査だけでなく、地域のためにも二度と現れないようにしてもらいたい」

シリル 「調査に赴きますのは、我々だけでしょうか?(内心:こないだの優勝パーティとか派遣しろよおい王様)」

王様 「本当は、主力を動員して解決に当たりたいが、この事件はドレックノールが裏で糸を引いている可能性が高い。そのため、主力がこの街を離れるわけにはいかないのだ」

ルカス わーん(T0T)

ジリィー 来ました来ました……(笑)

フラム 全部繋がってきたなぁ。

シリル 伏線大放出ですね。

王様 「ヴェーナー神殿と、ラーダ神殿、賢者の学院には別途支援を依頼している。そちらも、高司祭は動かせないがな」

ビル コネ総動員だよ(笑)

王様 「あと、カルロとやら。汝には別途、村人の保護を依頼したい。汝の所属する傭兵団に連絡を取り、保護に向かってくれるか」

カルロ 「事態は把握しましたが、うちの隊長が受けるかどうか」

ルカス 断れ、隊長!

カルロ 「ま、暇してるはずなので、隊長連れてきますので、相談してください」

GM で、君達のほうに視線がいくわけですが……どうします? この依頼。

ルカス 断れないよねえ?

シリル 受けるしかないでしょう(苦笑)

フラム 断れないですね(苦笑)

ビル うん。

ジリィー 肩を落としてアメリカ人みたいにやれやれ、ってカンジで受けるしか。

シリル 断ったらたぶん、もうベルダインにはいられない。

ルカス 王様自ら話しといて、選択肢与えてくるのって根性悪いよね(笑)

GM そうね。そのぐらい黒くないと王様なんてやってられないでしょう。

ルカス 黙って命令してくれりゃいいのになあ。

ジリィー とりあえず、ため息つきつつ、外務大臣シリルに目配せだなぁ。

シリル んじゃあ代表して 「……かしこまりました。微力を尽くさせて頂きます」 と一礼。

ビル 「僕はいーよー、暇だしー」

フラム ぺこり。

ビル 皆の見よう見まねで一礼。

シリル で、報酬いくらよ(笑)

フラム さすがシリル!(笑)

王様 「では、詳細はガルデンより聞くがよい」といって、君達は退出させられます。

魔法のアイテム大盤振る舞い

GM カルロは君達と別れて隊長に連絡をつけに行きました。

GM で、タナトス三世の屋敷。屋敷にはメッシもいますね。例の魔剣も持ってます。

ルカス 「めっくーん、ひさしぶりー!」

フラム 「お久しぶり」

メッシ 「おう、ひさしぶり」

シリル 「……こんにちは」

ルカス 「みてみてー、オレもね、オレもね、魔法のアックス手に入れたんだよ!」 きらーん。

ジリィー 「お久しぶり……はいはい、ルカス、いきなり自慢しないの(笑)」

メッシ 「おお、いい斧だな。しかし、こちらも腕を上げたんだぞ」

ルカス 「めっくんの剣にはかなわないかもだけどねー」

ちなみにメッシはレベルを1つ上げてファイター4レベルに成長。さらに敏捷度を11→12に上げて回避力を高めています。

ジリィー 2人は放っておいた方がいいんじゃないの? とシリルに目で話しかけてみます(笑)

シリル ですね。ほっといてタナトス三世に話しかけましょう。 「依頼について、詳しく伺いたいのですが」

タナトス三世 「報酬は一人一万ガメル。前金で全額渡す」

ルカス 「え!?」

フラム 「破格ですね」

ジリィー 破格すぎて不安が募る……(笑)

ビル 「前金?」

ルカス マジックアイテムを買って強化しろと?

タナトス三世 「事態が事態だからな。また、私の持っているマジックアイテムでよければ、報酬の代わりにそちらを持っていっても良い。その場合の価格は市価の8割で考えてくれ」

ルカス 魔法の鎧は16000か……うーん。

フラム 魔晶石くらいしか思い浮かばないなぁ……。

タナトス三世 「依頼内容は、魔神の発生原因の調査および殲滅。さらに、村人の保護も含まれる」

ルカス 「りょーかい」

シリル 「殲滅というのは、現状いる魔神だけでしょうか?」

タナトス三世 「その地域の魔神ということになるな。新たに出現しているなら、そちらも含む」

ルカス 「発生源をなくして、かつ、今のトコ出てきてるのを全滅、と」

ジリィー もーりだーくさーん。

タナトス三世 「賢者の学院で調査したところによると、この剣が何らかの役割を果たしている可能性が高いらしい。そこで、今回も息子を連れて行ってほしいのだが」

フラム 学院、ちゃんと仕事してたんだ(待て)

ルカス 「わーい、めっくん\(^o^)/」 プレイヤーはがっかり(笑)

シリル 「わかりました」……まー、しかたないよねと諦め顔。

シリル 「ところで、ご子息の魔剣ですが、先日の剣以来ご領地にはお持ちになったことは?」

ビル あ、切り込んだ。

メッシ 「オレが持っていったことはないぞ」

ルカス 「誰か持っていった事はあるの?」

メッシ 「今回の事件が発生するまで賢者の学院に預けてたから、詳しくは知らないけどな」

シリル 「学院が現地調査した可能性はあるわけですね」

メッシ 「そこまでは聞いてないなあ」

ルカス 魔術師ギルドの失敗だったら、呪う(笑)

メッシ 「そんなことしてたら、王様に報告してると思うけどな。後でバレるほうが怖いから」

シリル 「それは仰るとおりでしょうね」

ルカス 「ま、とりあえず行ってみないと判らないかな?」

ジリィー 「……その“とりあえず”っていうのがものすごい大雑把で怖いけど……それしかないかもね」

ビル 「うん、行かないとよくわからない」 ビルは話が飲み込めてない。

フラム 「じゃ、ひとり1万ガメル持って行きますか(ため息)」

シリル 「そうですね。では、準備をしましょうか」

というわけで、前金に手持ちのお金も足して、可能な限りの補強をするパーティ。
相談の結果、 以下のような装備になりました。(さくっと省略しましたが、この相談に1時間かかってます・笑)

  ルカス 魔法の鎧+1、パリーパリー(回避力+2の魔法の指輪)
 ジリィー パリーパリー、クイックネス・リング(18ラウンド敏捷度ボーナス+2の魔法の指輪)
 フラム ポーション・オブ・パワー(精神点)、ロングボウ(高品質+5)、魔晶石
 ビル ヘビー・クロスボウ(高品質+5)、スプリント・メイル(高品質+5)、魔晶石
 シリル ポーション・オブ・パワー(知力)、魔晶石

ポーション・オブ・パワーは、服用するとひとつにつき能力値を1上げるアイテムです。フラムは精神点を11→12に、シリルは知力を17→18に伸ばすことで、それぞれ判定で得られるボーナスを1増やしました。

ジリィー あ、クイックネスリングの起動の合言葉って……?

ビル 「ルカス愛してるー」とかで良いんじゃない?

ルカス え、その指輪、使いまわさないの?

ジリィー え、使いまわせるものなの?

ビル ルカスが自分で叫ぶのはなかなか痛くて素敵ですな(笑)

ルカス 一回の戦闘ではひとりだけど、ひとり一日一回使えると考えると、使いまわしたほうがいいのかな、と。

シリル 同一人物が2回以上使うとペナルティー、とルールブックにあります。

ルカス だからボス戦でじーさんが使うと仮定すると、とりあえず最初の戦闘はめっくん、とか(笑)

ジリィー じゃ、ジリたんが使わない可能性も考えて、あえて「ルカス愛してる」にしましょうか。合言葉(笑)

ルカス 「めっくんに言いやすいのにしようよー」

ジリィー 「言いやすいと思うわよー」

ルカス 「オレ、言われたくないもん」

ジリィー 「うちが言いたいんだもん」

ルカス 「腐女子撲滅ー! とかどうかな?」

ジリィー 「却下」

フラム 「めっくんが使うときいうのね? 『ルカス愛してるー』って。聞きたい?」

ジリィー 「聞こえないから大丈夫(笑)」

シリル 「彼に使わせるなら短いものにしたほうがいいと思いますよ、覚えてもらわないといけないんですから」(笑)

フラム 「さすがシリル(笑)」

ルカス 「『肉』」

ビル 「用も無いのに発動するよ、『肉』は」

ルカス 確かに(笑)「じゃあ、『魔剣なんかに負けん!』」

フラム 「それはめっくん、いいたがらないかもしれない(笑)」

シリル 「もうそのままひねりもなく『素早くなれ』とか」

ジリィー 「……シリル、面白みがないわ……」

シリル 「……面白みを追求しないといけないんですか?」

ジリィー 「あるいは、ルカスへの愛を追求しないとダメなの(断言)」

シリル 「はあ」

フラム 「やっぱりおとなしく『ルカス愛してる』にするとか。その間、ジリたんその台詞いえないけど(笑)」

ルカス 「せめて『ルカス最強』とか『ルカスかっこいい』くらいにしようよ」

ジリィー 「……こんなコトに悩むのも馬鹿らしいから、シリルの『素早くなーれ』にしましょっか」

ルカス 「じゃ、それで。めっくん、『な』と『れ』の間はちゃんと伸ばすんだよ!」

フラム 「ルカス先生による合い言葉講座(笑)」

ジリィー 「そうそう、伸ばさないと可愛くないから絶対に伸ばすのよ!!」

メッシ 「そうか、伸ばせばいいんだな。『素早くな〜れ』」

ジリィー 「その調子、その調子♪」

援軍、到来

GM さて、準備を整えて出発しようとしたときに、執事がメッシ君に人を取り次ぎます。

メッシ 「ヴェーナー神殿と賢者の学院に要請していた応援が来たようだ。一緒に会うか?」

シリル 「参りましょうか」

フラム 「学院からなら知り合いかもしれないから、行ってみる」

ジリィー 後ろの方からついていく(笑)

ルカス 行く行く。

GM やってきたのはサンディーさんとラナさんですね。

ビル 「……」無言で土下座するビル。

ジリィー ビル……(笑)

ラナ 「あら、ビル君一緒になったわね。共通語はもう大丈夫?」

ビル 「ハイ、モウダイジョウブデス」 顔は上げないからね。

ジリィー (爆笑) お、お腹イタイ……。

ラナ 「ケーキはちゃんと断ってから食べましょうね(にっこり)」

ビル 「ハイ、モウケーキハイリマセン」 ガクガクブルブル((((;゜Д゜)))

シリル おんなのひとがふえた。うれしい。

フラム 「女性は危険なところにきちゃ駄目なんじゃないの?」(笑)

シリル うーん、危険にさらすのは忍びないけど、でもやっぱり単純に嬉しい(笑)

ルカス やっぱりただの女好きですわよ、あの女装エルフ。

シリル ルカスとメッシのお守りで疲れた心のオアシスですよ。

ルカス なんだよーぶーぶー。

ラナ 「私は村の保護が最優先なので、皆さんとご一緒しないかもしれませんが、いざというときはよろしくお願いしますね」

シリル 「こちらこそ、よろしくお願いします」

ルカス 「よろしくー」

ビル 「はい、その方が絶対良いと思います。ゼヒ、村を守ってあげて下さい」

ルカス 意訳:一緒に来るな、と。

ラナ 「あら、それは私と一緒にいるのが嬉しくないってことかしら。ビル(にっこり)」

ラナ 「共通語を教えてあげたのに。悲しいわ。」

ビル 「いえ、チガイマス。ラナ司祭のフォースは魅力ですが、当たるのは嫌です」

サンディー 「私は遺跡のほうに興味があるわ。学院からも調査しろって言われてるから、今度は堂々と調べられるしね♪」

フラム 「ということはサンディーさんは遺跡についてくるんですか?」

サンディー 「そうね。私は遺跡も調査するつもり」

ルカス 高レベルセージ!(ぐっ)

サンディー 「ただ、あまり戦力にはならないと思うので、戦闘は遠慮させてもらうわ」

シリル 「危険も大きいと思いますから、お気をつけくださいね。むろん我々も全力でお守りしますが……」

ちなみに、サンディーさんはセージ5レベル、ソーサラー3レベル、ファイター2レベル。ラナ司祭はプリースト3レベルのセージ3レベルです。

ジリィー じゃあ、サンディーさん、ラナさんも加えて、馬で現地へ?

GM そうですね。君達はタナトス三世から馬を借りて、現地へ旅立ちます。

その2に続く